医学的に正しい食事とは?医者が教える食事の新常識と68の最強食事術

読書・書評

昨日は台風の影響で家族全員の予定がキャンセルなり、家族全員が1日中家にいたNaraoです。

時間が来ると子供は口ぐせのように「お腹がすいた」と言い、朝昼晩と気がつけば1日中食事のことばかり考えていました。

食べてばっかじゃん…

大して活動もしてないのに、時間になったから食べるとかどうよ?

食事を考えることの面倒くささから、ついそんなふうに思ってしまいます。

毎日メニューを考えるお母さんてホント大変ですよね。

食事ってそもそも栄養補給でしょ?そもそも1日に3食って必要?

そう思いながら、調べてみたところ、今では当然と考えられている1日3回の食事は、江戸時代の元禄の頃が始まりと言われていることがわかりました。それまでの食事は朝と夕方の1日2回だったそうです。

最近では回数についてもいろいろな意見があるようで、昔と生活習慣が違うのだから自分の生活スタイルに合わせて、回数も変えた方が良いという意見もあるようです。

そこで今度は、食事の取りかたについて興味が湧いたので、何か良い本はないかと探していた時にふと目に留まったのが今日ご紹介する本、「医者が教える食事術 最強の教科書」です。

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まずは健康チェック

皆さんは以下の項目にどれくらいあてはまりますか?

  • 仕事の前にはエナジードリンクで気合を入れている
  • 栄養考えて毎日シリアルを食べている
  • 野菜不足を1日分の野菜ジュースで補っている
  • カロリーを摂りすぎないように脂質を常に控えている
  • 筋肉をつけるためにプロテインを摂取している
  • 時間があればジョギングしている
  • 好きなお酒を控えている

どうでしょう?

一見、健康を意識した行為に見えますが、著者の説明ではこれらはまさに「病気になるための努力をしている」と書いています。

かなりショックですね^^

それでは見ていきましょう。

医者が教える食事術 最強の教科書

本のタイトルをサブタイトルまで全部書くと『医者が教える食事術最強の教科書 ~20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68~』と長い!

まず、著者の牧田善二さんは「AGE牧田クリニック」という糖尿病や生活習慣病肥満治療のためのクリニックを東京の銀座で開業している現役糖尿病専門医です。

現代の医学から見た正しい食事について書かれた発行部数50万部超えの人気書籍です。

この本の中で多くの患者を見てきた経験と知識に基づいて「医学的に正しい食事」についての10の新常識と60の正しい食事法あげています。

正しい食事」とは「健康で太らない食事」のことです。

その中からいくつか印象に残ったものを紹介します。

あなたは健康に気を付けた食事をとっていますか?

著者が唱える10の新常識

これらが著者が唱える最新医学に基づく正しい食事に関する新しい常識です。

1.太る原因は油でも悪でもなく糖質である
2.カロリーを減らしても絶対に痩せない
3.脂肪を食べてもそのまま体につく事は無い
4.食事でコントロールできるコレステロール値はわずか1割
5.プロテインやアミノ酸など不自然な大量摂取は逆効果で腎臓を壊す
6.ちょこちょこ食べる方が太らない感触は血糖値を上手にコントロールできる
7.果物は太る
8.疲れた時に甘いものをとるのは逆効果薬物と同じで1時の興奮はかえって疲労感を増
9.発がん性を疑われているものは食べない
10.運動は食後すぐに行うのが良い空腹時の運動で脂肪が燃えると言うのは大きな嘘

太る唯一の原因は糖質だ

太る原因は唯一「糖質≒炭水化物」だと著者は言い切っています。

油で調理した肉や魚で太ることはなくても、ご飯を食べると太るといいます。

これは糖質の取りすぎが原因で、ご飯や砂糖の入ったお菓子、清涼飲料水からの糖質摂取をいかに減らしていくか、これが太らないための重要なポイントと解説しています。

ダイエットのための糖質を制限するなら、1日の糖質摂取量を60グラム以下に抑える事が理想。
体を維持するためには男性で1日120グラム女性で110グラム以下に抑えるようにすること。そして夕食の糖質をできるだけカットするようにすることが効果的です。

血糖値の管理が健康管理の最大のカギ

「血糖値」という言葉は誰もが聞いたことがあると思います。

この数値が高ければ糖尿病が疑われます。

血糖値は健康状態の全てを決めると言っても過言ではないと著者は言います。

太るのは、脂っこいものを食べたからではなく血糖値が上がったためです。

血糖値が高い状態が肥満を作るので、逆に血糖値を低く抑えることができれば、揚げ物を食べても確実にやせると著者はいいます。

血糖値の高い状態が肥満を招き、肥満があらゆる病気の引き金になるこのことを考えると、血糖値の管理は健康管理における最大のカギといえます。

糖質の悪性度

同じ糖質でも悪性度が違うと著者は言います。

糖質の悪性度を悪いものから順に並べてみます。ワースト5に近づけば、まだマシということになります。

ワースト1:缶コーヒーや清涼飲料水ジュース
ワースト2:白い砂糖の入ったお菓子
ワースト3:果物
ワースト4:白米・白いパンうどん
ワースト5:玄米や全粒粉パン芋類

とにかく悪いのはコーヒー飲料や清涼飲料水のような液体の糖質。

液体の糖質は最悪と言っています。なぜなら人間本来の消化吸収システムを全く無視しているからです。

糖質を取るときは自然の形に近いもの、よく噛む必要があるものを食べるようにした方が良いようです。

何を食べると血糖値が上がるかを知る

本の中で著者が推奨しているのが、自分の体質に合わせた血糖値を管理することができる「フリースタイルリブレ」という器具です。

厚生労働省の認可の降りている商品で、糖尿病の患者でなくても、普通にAmazonなどのネットで買うことができます。

サッカーの日本代表選手も使用経験があるとされ、著者のクリニックではこの器具を使って自己測定を進めているそうです。

フリースタイルリブレ」には「センサー」と「リーダー」の2つの部品があり、それぞれは別売りです。

センサーは使い捨てで14日間測定することができます。

使い方は、センサーパッチを上腕部に貼って普通に生活するだけです。耐水性があるのでお風呂に入っても大丈夫です。

実際は、あまり遠くに置くとリーダーがうまく読めなかったりすることもあるようですが、カタログでは、センサーが自動的に15分ごとに血糖値を記録してリーダーは90日分のデータを保存してくれます。

このアイテムの面白いところは、

食事の時間と内容だけ覚えておいて後からデータを見れば、何を食べたらどれくらい血糖値が上がったのかすぐにわかるところです。

何を食べるといつ頃どのくらいの血糖値が上がるのかというのがはっきり数字でわかるのは興味深いです。

著者の場合、ご飯やうどんを食べた後は170くらいまで血糖値が上がり、カレーライス天ぷらは思いのほか上がらずに、白ワインを飲んだ翌朝は69まで下がっていたそうです。

カレーライスや天ぷらといっても、ルーや衣の厚さによっても違いますし、糖質含有量もそれぞれ違うので、実際にその時食べたものによって自分の血糖値がどうなるのか測定できるのは面白いですね。

フリースタイルリブレ(センサー)
フリースタイルリブレ(リーダー)

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血糖値を70から140に調整する

血糖値は70から140の間にあるのが理想で、この間の数値に収まっていると体重は落ちてくるといいます。

血糖値が140以下に収まる食事を続けているとダイエットに効果があるそうです。

調整の方法は簡単で、2週間リブレで血糖値を測定し、血糖値が140を超えたときの食べ物をやめるようにします。

これを実行しながら体重の減少を確認し目標体重に到達したら糖質制限を止めます

食べる順番は、野菜→タンパク質→糖質

食べる順番が大事、糖質を最後にするのが鉄則です。

野菜から先に」という話は聞いたことがある話かもしれませんね。

食べる順番でなぜ太り方が違うのかというと、人間に備わっている消化と吸収のシステムを考えると明白です。

まず繊維質の豊富な野菜から食べて、次に消化に時間のかかるタンパク質、最後に糖質を食べることによって血糖値の上昇を緩やかに抑えることができます。

野菜類は、根菜や甘いトマトを除けばほとんど血糖値は上がりません。

肉や魚も上がりません。しかも消化に時間がかかります。こうしたものが先に胃の中に入っていると、そこ中にご飯などの糖質が加わったとしても急激に血糖値が上がる事はないと著者はいいます。

順番を間違えて先にご飯をかき込んでしまうと、一気に血糖値が上昇して、結果的に同じものを食べたはずなのに肥満につながってしまいますと著者は書いています。

もともとなかった食べ物を食べないこと

著者は免疫についても書いています。

縄文文時代と比べて、現代人の寿命は飛躍的に伸びていますが、それは今の人間の方が生命力が強いとうことでは無いと考えられています。

寿命が伸びたのは医学の進歩と栄養状態の改善のおかげで感染症を抑えられていることや、飢餓による病気や死が減っただけで、 免疫力という面では、むしろ縄文人よりも低下しているのではないかと言われています。

健康な食事の考え方の基本として、もともとなかった食べ物を食べないことと書いています。

「もともとなかった食べ物」とは、例えば精製された砂糖、見た目を良くするために使われる化学物質農薬などもそうです。

現代人のDNAは縄文時代から変わっていないという話は脳科学の本でも書かれています。

そのDNAで作られた現代人の身体は、これまでになかった物質にすぐには対応できないのだとこの本を読んで思いました。

著者がおすすめする体に良い食べ物

これらが著者がおすすめする体によい食べ物です。

オリーブオイル

糖質に加えるだけで血糖値の上昇を抑えることができるただし品質はエクストラバージンオイルのみを選ぶこと。

ナッツ

ビタミンミネラル食物繊維や不飽和脂肪酸など体に良い成分が詰まっています。
縄文人も食べていた食事なのでそのDNAを引き継ぐ日本人は大いに食べましょう。

ただし無塩無添加であるものを選ぶようにしましょう。

ワイン

アメリカの栄養学会雑誌の論文でも、ワインは体に良いものであることが証明されています。
ポリフェノールをたっぷり含んだ赤ワインは抗酸化作用を持っています。
白ワインはミネラル成分の影響で痩せる効果があることがわかっており、どちらも血糖値を下げます。

ビールや日本酒よりも糖質がないのでアルコールを飲める体質の人はワインを選びましょう。

チョコレート

チョコレートのポリフェノールの塊なのですが、カカオ含有量70%以上の甘くなく苦味の効いたものを選ぶことがポイントです。

大豆

大豆は完璧な食物で100点をつけても良いと著者は言っています。
大豆に含まれるイソフラボンは抗酸化物質であるポリフェノールと同じように、悪玉物質AGEを値を下げることがわかっています。

チーズ

乳製品は体にいいのか悪いのか議論が繰り返されているそうです牛乳には大腸がんの原因の牛乳は大腸がんの原因になっていると言う説もあり牛乳の扱いは今のところ難しいところです乳製品でも牛乳をお勧めできないけどチーズも例外で血糖値を上げることなく良質のタンパク質が取れます。

ただし人工的に固められたプロセスチーズではなくナチュラルチーズを選ぶことその時あまり塩分の多い多くないものにしましょう

ブルーベリー

果物の中で最も推奨されているのがブルーベリーです。
ポリフェノールの1種であるアントシアニンが多く含まれていて、老化を促進するAGEと言う物質を減らしてくれます。

サプリメントも出ていますが生のブルーベリーをそのまま食べましょう

コーヒー

コーヒーは統計調査から糖尿病の発症を抑える効果があることがわかっています。
そのメカニズムはまだ解明されていませんがデータが証明している事は間違いありません。

ただし、砂糖たっぷり入れて飲むのは厳禁。できるだけブラックで飲みましょう

酢は、穀物や果実を発酵させて作ります。酢には血糖値を下げる効果があり、疲労回復にも役立つ万能食材です。食品中のAGEを下げ、また血圧を下げることもわかっています。

ただし、天然の醸造酢を選び、化学的に合成された合成酢は避けましょう

生物(なまもの)

著者は、魚野菜など寄生虫の心配がない食べ物は熱を加えずにできるだけ生で食べることを勧めています。

食材は熱を加えることで悪性に変質するものがあります。もし加熱するとしても、油で揚げるよりは茹でて食べる方が良いようです。

まとめ

以上、 医者が教える食事術最強の教科書 のご紹介でした。

ライザップのダイエットもこの糖質制限の仕組みを取り入れています。

個人的には、日常生活において極端な糖質制限は必要ないと思います。

肥満は血糖値が上がり余った糖分が蓄積されることで起こると言うメカニズムを知って食事の時に少しでも意識してすることができれば、それだけでもこの本を読んだ意味があると思います。

このほかにも正しい食事にとって大切なことがいくつも書かれていますので、詳しくはぜひ本書を手に取って読んでみて下さい。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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