今年はコロナ渦でいろんなイベントが中止される中、奈良県の五條(ごじょう)市にある五條市上野公園で奈良県自衛隊フェア2020が開催されたので行ってきました。
多くの来場者がいましたが、入り口ゲートを2か所に限定し、入り口では消毒と体温測定、そして来場者の連絡先の記入など、しっかり感染対策もされていました。
今回一番楽しみにしていたのは「ヘリコプター展示」
子供のころからブルーインパルスのアクロバット飛行や、航空宇宙ショーなどを見に行っていたので、空を飛ぶものに対する憧れがありました。
自衛隊グッズの販売や、体験試乗、音楽演奏など、自衛隊の活動を身近に感じることができるイベントでした。
今日はそんな自衛隊フェア2020で見てきたヘリコプター展示されていた装備をご紹介します。
奈良県自衛隊フェア2020開催内容
日付:令和2年11月29日(日)
会場:奈良県五條市上野公園
開催時間: 10時〜15時
ヘリコプターの飛行展示:①10:00頃~11:00頃/②14:00頃~15:00頃
地上展示:11:00~14:00
陸上自衛隊のヘリコプターUH-1J
今回の飛行展示されたのは『UH-1J』という機種でした。(ヘリの名前は後から知りました。)
UH-1Jは、陸上自衛隊に平成3年度(1991年度)から導入され、メーカーはスバル、価格は1機約12億円もします。2020年3月末時点のUH-1Jの保有数は124機だそうです。(Wikipediaより)
ヘリコプターUH-1J が着陸するまでと展示している様子の動画
陸上自衛隊のヘリコプターUH-1Jが着陸するまでの動画イベントの開始は10時からでしたが、ヘリは11時にやってきました。遠くから飛んできたヘリが、目の前に着陸する姿は圧巻です。思ってた以上に大きい機体。着陸時のものすごい風。一気にテンションがあがります。
その時の動画がこちらです。(5分ほどあります)
陸上自衛隊のヘリコプターUH-1Jについて
着陸してしばらくすると、周囲をカラーコーンで囲い、近くで見られるようになりました。
せかっくなので近くまで行って、ヘリコプターをとりまく子供たちに交じって、隊員の方に色々と聞いてみました。
①日本製ですか?
②重さは何トンあるんですか?
③このヘリは何年ぐらい使ってるんですか?
①日本製?
このヘリコプターは、日本のスバル(富士重工)製とのこと。
スバルといえば自動車メーカーをイメージしますが、もともとは飛行機のエンジンなどを製造していたメーカーです。
スバルのディーラーのオブジェに飛行機が展示されているのも納得です。
■多用途ヘリコプターUH-1J
引用:陸上自衛隊第6師団より
【乗員】2名+11名
【全長】約17.5m
【全幅】約14.7m
【全高】約4m
【製作】スバル(富士重工業)
【説明】
富士重工業がアメリカからライセンス生産を行っている陸上自衛隊でもっとも多く装備されている傑作機。人員輸送や物資輸送など部隊の迅速な展開が容易に可能であり、オートバイ(偵察用)1台を機内に搭載可能。災害派遣などでも幅広く活躍する多用途ヘリで、林野火災などでは機体下部に空中消火用バケットを装着して消火活動する。
②重さは何トンあるの?
機体の重さは2.2トン。意外にも軽いんですね。
全長17メートルを超える大きな機体なのに、重さはたった2.2トンしかないとは。
エンジンフードを開けるときに、ブリキのいたのような、あまりにもペラペラの軽い音だったので、思わずこういう質問をしてしまいました。
機体を軽くするため、装甲はアルミ製で、かなり軽くできているようです。重量が2.4~2.6トンあるトヨタのランドクルーザーよりも軽いとは。
さらに質問してみました。
そんなに装甲が薄いと、もし銃で撃たれたらどうなるんですか?
ボディはペラペラなんで、もう、パスパスと簡単に穴が開きますね(笑)
ヤバいじゃないですかっ!
まあ、操縦席の周辺だけは一応、防弾になっているんで
と隊員さんは笑顔で答えてくれました。
これがUH-1Jのエンジンフードを開けたところ。もっと重厚な鉄板で覆われていると思っていましたが、意外にも軽量化のためアルミ製だそうです。
そして、後部座席はまるでパイプ椅子のような簡単な構造。
これで操縦士を含め最大13人までの乗れるそうです。
③このヘリは何年ぐらい使ってるの?
隊員の方の話では、この機体は平成5年頃から使われているので、かれこれ27年経つんだそうです。
例えば、スキッド(ヘリの足の部分)なんかは導入された27年前からそのまま使っているらしいです。
エンジンなどはオーバーホールで交換されているはず、とのこと。
耐用年数上、本当は5500時間程度まで使って入れ替えるのですが、この機体についてはその時間は過ぎているのですが、オーバーホールしてプラス1000時間くらいは飛行できるようにしているそうです。ただ、そろそろ入れ替えの時期には来ているそうです。
その他の展示されていた装備品
ここからは、その他の装備をご紹介します。(展示されていた装備のすべてではありません。94式水際地雷敷設装置は写真を撮るのを忘れていました。)
手術車
使う時には高級キャンピングカーのように幅が約2倍に拡張します。
野外給湯器と入浴セット2型
野外で設営できる入浴設備です。給湯器は1時間に5400リットルのお湯を作ることができます。
浴槽は2m×3m×0.7mのサイズで約3600Lのお湯が入ります。
鉄パイプで組んだ浴槽の枠に強度のあるビニールでつくったプールのようです。お湯がそそがれても追い炊きはできないので、冷めたお湯は次のお湯を継ぎ足すことで溢れさせたりして、温度を一定に保つそうです。
シャワーの前にはちゃんと鏡もあり、銭湯のようになっています。
81式短距離地対空誘導弾
1発の重さは100キロ、長さは2.7mの、短距離地対空誘導弾を装備した車両です。(車両の名前はわかりませんでした)
高機動車
陸上自衛隊の人員を輸送するための車両です。トヨタが開発している車両で、10人の人を運べます。
全長は約5m、幅は2mを超えていて、重さは2.64トンあります。
今回展示されていたヘリコプターUH-1Jよりも重い!
高機動車が激走する様子がコチラ
96式装輸装甲車(WAPC)
10人が乗れる装甲車で、背が低い車両なので、隊員たちが乗り込むときは後ろから、少しかがみながらしか乗れないそうです。
ちなみに価格は1台1億2000万円!
さすが装甲車!重さは14.5トンもあります。この巨体が時速100キロで走るとは・・・
82式指揮通信車
第二次世界大戦後に初めて実用化された装輪装甲車で、指揮通信要員が載る車両です。
車両はフォークリフトなどで有名な、小松製作所が制作、価格は1億円近いそうです。
野外通信システム「アクセスノード」
車に搭載された移動型の野外通信基地局です。複数の「アクセスノード」が連携すると、被災地のような広い範囲に対してネットワークを構築することができるそうです。
92式浮橋
橋の中川で、戦車などの重車両を渡すために橋をかける装置です。
距離にもよると思うのですが、27名で5時間で構築が可能だそうです。
橋ができあがるとこんな感じになります。
まとめ
今日は、自衛隊フェア2020に行って見てきた、ヘリや展示装備をご紹介しました。
こんな装備が使われない世の中がいい、と思いつつもすごい装備や非日常の風景を楽しめました。
こういうイベントを通じて、陸海空自衛隊がどんな活動をしているのかもっと知ってみたいと思いました。
各エリアでこんな広報活動をしているので、お近くのイベントに参加してみてはいかがでしょうか?
リンク
陸上自衛隊広報センター りっくんランド
https://www.mod.go.jp/gsdf/eae/prcenter/
奈良地方協力本部公式サイト
https://www.mod.go.jp/pco/nara/
陸自調査団(私設の自衛隊応援サイトです)
https://rikuzi-chousadan.com/
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